相続・遺産分割の問題を弁護士が解決する法律相談Q&A

相続について

Q&A 6 限定承認とは?

質問

父が、自宅の土地建物を残して亡くなりました。相続人は、母と私の二人です。父は、生前、個人で事業をしており、私どもが知らない借入金がないか心配です。債務を支払ってなお遺産があれば、その分を相続できる限定承認という制度があると聞きました。その手続きをしたほうがよいでしょうか。

回答

1 限定承認の意味

限定承認とは、相続人において、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済するという留保付きで相続を承認することができる制度です(民法922条)。

相続財産に、借入金などのマイナスの財産が多いことが明らかであれば、相続を放棄すればよいですが、プラスの財産が多いかマイナスの財産が多いか不明の場合には、有用な制度です。

相続人が限定承認をしようとするときは、自分のために相続の開始があったことを知った時から、三か月以内に財産目録を調製して、これを家庭裁判所に提出して、限定承認する旨を陳述します。相続人が数人あるときは、共同相続人の全員でなければ、限定承認をすることはできません。

2 限定承認の効果

上記のように、相続人は、本来、相続債務につき無限責任を負うべきですが、限定承認により、その責任が相続財産を限度とする有限責任に転換されることになります。

3 限定承認の注意点

限定承認がなされると、相続財産管理人が選任され、その清算手続きが開始され、裁判所の監督に服すことになります。

税法上の注意点としては、限定承認による相続があったときは、そのときに資産の譲渡があったものとみなされ、被相続人に譲渡所得が発生したものとして、所得税が課税されます。したがって、予想した債務が存在しない場合には、譲渡税という新たな債務を作り出してしまいます。

相談者としては、以上の点を考慮のうえ、お母さんと、限定承認をするかどうかよく相談のうえ、決定してください。


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